生後3週目、赤ちゃんのお世話に加え、身の回りのことが少しずつできるようになる頃です。
とはいえ、慣れない育児で無理をしたり、睡眠時間を削って授乳をしている人も多く、疲労が溜まっているのではないでしょうか。
まだまだ安定しない生後3週目。みんなの授乳スケジュールはどんな感じなのでしょうか?
今回も4つの例と助産師さんのアドバイスをご紹介します。
生後3週はママの疲労もピークになる頃
上のグラフは「ninaru baby」のアンケート(※)から判明した、母乳育児を希望しているママが完全母乳に移行したタイミングです。
生後3週目で完母に移行した人は少なく、ここからも、ママたちの疲労がピークに達していることがうかがえます。
実際、風邪を引いてしまった人、疲労から起き上がれなくなってしまった人も多く見られました。
生後3週目の赤ちゃんの授乳スケジュール
【1】遊び飲みをするのが気になります
出生時体重:2,812g
生後3週目体重:3,380g
授乳の後半になると、満足したのかそれとも飽きてしまうのか、乳首で遊んでしまうのが気になります。遊び飲みを始めたら切り上げるべきなのか、そのまま様子を見るべきなのか迷っています。
最近、夜中の授乳の回数が少し減ってきました。
(そるとママさん)
毎回左右10分飲めていて、体重の増え方もいいですね。
授乳中に遊び飲みをしたり、ねんねしたりする場合は、げっぷの姿勢にしてみたり、一度おっぱいから口を離してみたりして気分転換をしてみましょう。
それでも遊ぶ場合は、おっぱいに満足したのか、母乳を飲みながらママとコミュニケーションをとりたいのかもしれません。
授乳の姿勢を変えてみるのも、方法の一つですよ。
【2】授乳回数が減らず、母乳外来へ
出生時体重:3,324g
生後3週目体重:4,300g
一生懸命おっぱいを飲むのですが、体力が持たないのか、そのまま寝てしまうことがよくあります。
授乳の回数が減らず、このままでよいのか不安で母乳外来に相談にも行ってきました。
(まめいちごママさん)
赤ちゃんの胃は小さいので、少量ずつ飲みたがる子もいます。
頻繁におっぱいを欲しがるようですが、2〜3回続くときも1回目と同じくらいの強さでおっぱいに吸い付きますか?吸い付く力が弱い場合は、ねんねしたいけれど上手に眠れないときかもしれません。10〜15分抱っこしたまま様子を見て、それから横に寝かせてみてください。
1回の授乳が10〜15分を1回ずつにできるといいですね。
体重の増え具合はいいので、特に問題はありませんよ。
【3】やっと直接、おっぱいを飲めるように
出生時体重:3,250g
生後3週体重:4,000g
乳首はくわえるのですが、なかなかうまく吸えない日が続いていました。そのため、生後3週頃まで搾乳して飲ませていました。
最近、直母で授乳ができるようになり、授乳の悩みが解消してきたころです。
(そたママさん)
搾乳は時間もかかり、大変でしたよね。ママの頑張りが、やっと花開きましたね。
おっぱいをやっと直接飲めるようになったとのことですが、授乳回数も落ち着いていますし、体重の増え具合も問題ありません。
この調子で続けていけるといいですね。
【4】夜間のみミルクを与えています
出生時体重:3,150g
生後3週目体重:3,950g
授乳中はウトウト眠そうにしているのに、授乳を終えるとグズグズが始まってしまいます。なかなかねんねしてくれないので、あやすのが大変です。
夜間だけはミルクを与えています。
(だるまママさん)
げっぷは出ていますか?げっぷがあまり出ていないようであれば、げっぷが出そうで苦しくて赤ちゃんがグズグズしているのかもしれません。いつもより長く縦抱きにするなど、試してみてください。
夜にミルクを与えていて、夜中〜朝方のおっぱいの張りはひどくありませんか?大丈夫であれば、このペースでよいと思います。
おっぱいの回数が1日6回だと、今後、母乳の量が足りなくなるかもしれません。一般的に、1日6回の授乳で母乳の分泌量をキープ、8回以上だと少しずつ増えてくると言われています。
これから赤ちゃんの飲む量が増えてくるので、「少し足りないな」と思うようになるかもしれません。ミルクの割合が増えてもよいのであれば、問題ありません。
夜のミルクは、手間だと考える人と楽だと考える人がいますね。ママのやりやすいようにおっぱいの状態も見ながらあげていってくださいね。
心配があれば、1ヶ月健診で相談を
生後3週目の赤ちゃんも授乳スケジュールがそれぞれ異なるのはもちろん、夜間はグズってしまったり、遊び飲みを始める子もいたり、個性もそれぞれです。
生後1ヶ月になると健診があり、産後のママの体調を確認してもらえたり、赤ちゃんの体重の増え具合を確認して授乳のアドバイスをもらえたりします。
何か気になることがあれば、その内容を書き留めておくなどして相談するようにしましょう。
心配が強い場合は健診まで待たずに、出産した病院や助産院、母乳外来を受診するなどして悩みを解消してくださいね。
ママが笑顔でいることが、赤ちゃんにとっても一番ですよ。
取材協力:助産師、看護師/エミリオット助産院 河井恵美さん
看護師・助産師の免許取得後、大学病院、市民病院、個人病院等に勤務。救急、外科外来等も経験し、看護師教育や思春期教育にも関わっていました。助産師の仕事が大好きで、25年以上この仕事をしています。青年海外協力隊でコートジボアールとブルキナファソに赴任した後、国際保健を学ぶために兵庫県立大学看護学研究科修士課程に進学・修了。2008年から夫の仕事関係により、シンガポールに住んでいます。2人の子どもを育てつつ、現地の産婦人科に勤務し、日本人の妊産婦さん方に関わっています。
※アンケート概要
実施期間:2018年9月7日~2018年9月12日
調査対象:「ninaru baby」を利用しているママ
有効回答数:842件
収集方法:Webアンケート