編集部に寄せられる声から、多くのママが授乳の回数や赤ちゃんが飲んでいる量について悩みを抱えていることがわかりました。
特に赤ちゃんの吸う力が弱く、ママも授乳に慣れていない新生児期はその悩みが大きいようです。
今回は、生後1週間の新生児期の赤ちゃんの授乳回数や授乳間隔についてご紹介します。
生後1週間の赤ちゃんの授乳回数・間隔
【1】抱き方をいろいろ工夫していました
出生時体重:2,760g
生後1週目体重:2,770g
赤ちゃんもおっぱいをうまく吸えないので、泣いてばかりです。母乳の出もあまりよくなく、横抱きにしたりラグビー抱きにしたり、いろいろ試しています。
(りおママさん)
授乳回数は、もう少し増やしてもよいと思います。夜の3時前後に授乳できるといいですね。
また、授乳の姿勢と乳首のくわえ方を、もう一度確認してみましょう。
一般的な横抱きのポイントは以下のとおりです。
● ママと赤ちゃんのお腹が向き合っている
● 赤ちゃんの横顔が見えている(赤ちゃんの顔がおっぱいの方を向いている)
● 乳輪までしっかり含んでいる
● 赤ちゃんの下あごがおっぱいに触れている
体重は、これから増え始めてくる頃なので、特に心配はいりませんよ。
生後1週間の赤ちゃんの授乳回数・間隔
【2】頻回授乳で乗りきっています
出生時体重:2,740g
生後1週目体重:2,900g
おっぱいをなかなか上手に吸えないので、その分、こまめに授乳をするようにしています。
「授乳中の痛みや回数は、いったいいつになったら落ち着くんだろう…」と、とても不安な日々です…。
赤ちゃんの体重が増えていることが、何よりの励みです。
(ともぽんママさん)
1回の授乳で、もう少し長く飲んでもらえるといいですね。まずは、授乳の姿勢と、しっかりとおっぱいを含んで吸い付けているか確認してみてください。
授乳中にすぐに寝てしまうようなら、起こして、授乳時間を長くできるか様子を見てみましょう。
乳首の痛み、つらいですよね。皮膚がだんだん強くなってきますので、痛みは次第に軽くなりますよ。授乳がとてもつらいようなら、保護器を使用してみてもよいかもしれませんね。
体重はしっかり増えていますね。
生後1週間の赤ちゃんの授乳回数・間隔
【3】こまめに左右のおっぱいを変えています
出生時体重:3,260g
生後1週目体重:3,260g
乳首をくわえるものの、吸う力が弱いのですぐに口を離してしまいます。
そのため、こまめに左右のおっぱいを変えながら、根気よく授乳しています。
吸わせていても母乳が増える感じがなかったので、「このまま母乳が出なくなったらどうしよう」と不安です。
(たまママさん)
授乳中に赤ちゃんがねんねしそうで、そのためにおっぱいを吸う力が弱くなるようであれば、ほっぺや口元、手や足などを刺激してみましょう。
こまめにおっぱいを変えなくても続けて飲めるようであれば、片側の授乳にかける時間をもう少し長くできるといいですね。そうすると、脂肪を豊富に含む母乳を飲むことができて、赤ちゃんの体重増加にもつながります。
吸う力が弱いとのことなので、授乳の姿勢を確認してみましょう。赤ちゃんは、おっぱいを正面から含めていますか?
体重は、一度減って出生時体重に戻ったところだと思われます。これから徐々に増えてくれば、問題はありませんよ。何か心配があれば、母乳外来で哺乳量や体重の増え具合など、相談してみてもいいですね。
生後1週間の赤ちゃんの授乳回数・間隔
【4】おっぱいの後にミルクを足しています
出生時体重:3,215g
生後1週目体重:3,200g
母乳の出がよくなかったので、ミルクを足しています。それでも体重が増えておらず、授乳の回数やタイミングがこれでいいのか不安です。
少しでもおっぱいが出るように、抱き方もいろいろ試しています。
(aruママさん)
赤ちゃんはおっぱいを左右5分飲んで、その後にミルクを欲しがっていますか?ミルクを飲ませた後、吐き戻しはありませんか?
もし、それほど欲しがらない様子なら、ミルクの回数や量を減らしてもよいですね。体重はこれから増えていくと思いますが、授乳時間を左右10分ずつくらいに増やしてみてはどうでしょうか?それでもミルクを欲しがる場合は、ミルクを与えてもよいでしょう。
ミルクは消化するのに時間がかかるため、3時間ほどあけてから与えるのがよいとされています。
前回の授乳から3時間空いていないときは、一度ミルクなしで様子を見てはどうでしょうか。よほどの理由がなければ、母乳だけの時間があっても大丈夫ですよ。
生後1週間の授乳の目安は
「元気」と「おしっこの回数」
授乳スケジュールを教えてくれたママたちのコメントからもわかるように、「おっぱいが足りているのかどうか」「授乳のタイミングは適切なのか」不安に思っているママは少なくありません。
このころの赤ちゃんは、元気がよく、1日に7回以上おしっこをしていればおっぱいの量は足りているとされています。
あまりに授乳回数が多いとママの睡眠時間が確保できず、体調を崩してしまう可能性もあります。
授乳の回数や赤ちゃんの体重の増え具合が気になったら、1人で悩まずに出産した産院や母乳外来などで相談してみてくださいね。
取材協力:助産師、看護師/エミリオット助産院 河井恵美さん
看護師・助産師の免許取得後、大学病院、市民病院、個人病院等に勤務。救急、外科外来等も経験し、看護師教育や思春期教育にも関わっていました。助産師の仕事が大好きで、25年以上この仕事をしています。青年海外協力隊でコートジボアールとブルキナファソに赴任した後、国際保健を学ぶために兵庫県立大学看護学研究科修士課程に進学・修了。2008年から夫の仕事関係により、シンガポールに住んでいます。2人の子どもを育てつつ、現地の産婦人科に勤務し、日本人の妊産婦さん方に関わっています。
※アンケート概要
実施期間:2018年9月7日~2018年9月12日
調査対象:「ninaru baby」を利用しているママ
有効回答数:842件
収集方法:Webアンケート