今まで添い乳で寝かしつけていた人は、断乳・卒乳後の寝かしつけが大きな悩みの種になりがちです。うまく寝かしつけるコツを知っておきたいですよね。
そこで今回は、断乳・卒乳後の赤ちゃんの赤ちゃんの寝かしつけ方法と、夜泣きをするときの対策をご紹介します。
断乳・卒乳後に赤ちゃんを寝かしつけるには?
おっぱいなしで赤ちゃんを寝かしつけるには、日中の生活や入眠前のリズムを見直すことが大切です。以下のような方法を参考にしてみてくださいね。
日中にしっかり離乳食やミルクを与える
卒乳や断乳をした直後は、今まで母乳から摂取していたカロリーがなくなり、お腹が空いて赤ちゃんが眠れないことがあります。
離乳食やミルクを今までよりも多く欲しがるようになったときは、日中に欲しがるだけしっかり与えるようにすると、夜に長く眠ってくれるようになりますよ。
一時的に食事量が増えても、次第に落ち着くことがほとんどなので心配しないでくださいね。
日中の活動を見直す
まずは、日中の活動を見直すことからスタートします。昼間の運動量を今まで以上に増やし、お散歩や公園、室内でも体を使った遊びをたっぷり取り入れましょう。
さらに、お昼寝の時間はこれまでより短めにするといいですよ。夕方などの遅い時間にお昼寝をさせないようにすると、夜ぐっすり眠れる体制を整えられます。
部屋を暗くして環境を整える
夕方以降は、刺激の強い遊びやテレビ・動画・タブレットなどはできるだけ避けてゆったり過ごしましょう。
寝室の照明を暗くしてカーテンを引き、いつ眠ってもいいようにします。隣室から話し声やテレビの音が聞こえると興奮してしまうので、家族で協力してくださいね。
静かに赤ちゃんの様子を見守る
すぐに寝つけず、暗い部屋の中で歩き回ったり遊びだしたりする赤ちゃんもいるかもしれません。この場合は、ある程度満足すると大人しくしてくれることも多いので、根気よく静かに見守ってあげてくださいね。
赤ちゃんが興奮しないよう、寝室におもちゃや危ないものを置かないことも大切です。
断乳・卒乳後の赤ちゃんを寝かしつける具体的な方法は?
入眠リズムを整えても、寝てくれない赤ちゃんも多いですよね。そこで、ここではおっぱいの替わりになる入眠儀式をご紹介するので、赤ちゃんに合うものを探してみましょう。
毎日決まった入眠儀式を行うことで、寝つきがスムーズになりやすいですよ。
抱っこでゆらゆら
パパやママに気力と体力があれば、抱っこをしてゆらゆらとあやしてあげましょう。適度な揺れと、体から伝わる温かさで睡眠に誘います。
お腹トントン
抱っこをしたまま寝かしつけるには限界がありますよね。そこでおすすめなのが、赤ちゃんを寝かせてお腹を軽くトントンしてあげることです。
しばらくすると、トントンが生み出す一定のリズムと呼吸が合ってきて、赤ちゃんはどんどん眠くなってきます。
子守り歌や音楽
上のお腹トントンと併せると効果的なのが、子守歌です。ママやパパの優しい声と落ち着いたメロディーは赤ちゃんを安心させるものですよ。
赤ちゃんの眠りを誘うオルゴール音や効果音を流すと赤ちゃんの気持ちも落ち着き、「この曲が流れたので寝る時間だ」と意識しやすくなります。
絵本を読む
昔から定番の寝かしつけ方法ですね。赤ちゃんが興奮してしまう内容ではなく、すぐ読めるやさしい内容の本がおすすめです。
「1日◯冊まで」など毎日決まった冊数を読んであげましょう。
眉間くるくる
絵本と同じく、昔から行われている寝かしつけ方法の一つです。眉間から額の真ん中あたりを、指2本を使って軽い力でくるくるとなでてみましょう。
おやすみツアーをする
寝る前に家中のぬいぐるみや家具に「おやすみ」と言うツアーを行います。
「うさぎちゃん、おやすみなさい」「つくえさん、おやすみなさい」と一緒に家の中を周ることで、赤ちゃんが「今から寝る時間なんだ」と認識しやすくなります。
赤ちゃんに部屋の照明を消させる
赤ちゃんが自分で部屋の照明を消すことで、おやすみツアーと同じ効果が期待できます。ただしリモコンで遊んでしまう場合は、この方法は向かないかもしれません。
先にママ・パパが寝たふりをする
寝室に行ったら、先にママやパパが寝たふりをしてしまいましょう。
赤ちゃんがなかなか寝なかったり遊びだしたりしても、起きずにひたすら寝たふりを続けます。すると、赤ちゃんも諦めていつの間にか寝てしまいますよ。
断乳・卒乳後の赤ちゃんが夜泣きをしたときの対策は?
寝かしつけに成功しても、今までの習慣から、おっぱいを求めて夜泣きがしばらく続くことも少なくありません。
赤ちゃんの夜泣きが続くときは、以下の対策をしてみましょう。
おっぱい以外のあやし方を探す
授乳は、赤ちゃんとママの大切なスキンシップ。今まで寝かしつけや夜泣きの際に添い乳をしていた場合、断乳・卒乳によってスキンシップの時間が減ることが、夜泣きの原因の一つとなります。
寝かしつけ方法を試して、授乳以外に赤ちゃんに合うスキンシップを見つけるようにしてみましょう。
水分補給をする
夜泣きの原因の一つとして、のどが渇いている場合があります。おっぱいの代わりに麦茶などを飲ませてみましょう。
水分補給としてだけでなく、唇に何かが触れていることで安心感が得られるので、ある程度飲むとすんなり寝てくれることもありますよ。
明かりや光の刺激に気を配る
寝る前に部屋を明るくしたり、テレビやスマホ画面などを見せたりするのは控えましょう。
モニターの光で刺激してしまうと昼夜の区別がつかなくなり、ますます夜泣きが悪化することがあります。
断乳・卒乳後の寝かしつけ&夜泣きの峠を乗り越えよう!
おっぱいなしでの寝かしつけは大変ですが、入眠前のリズムと寝かしつけ方法が確立すれば、徐々に寝てくれるようになります。家族で協力しながら、大変な時期を乗り越えてくださいね。
監修専門家:助産師 佐藤 裕子
日本赤十字社助産師学校卒業後、大学病院総合周産期母子医療センターにて9年勤務。現在は神奈川県横浜市の助産院マタニティハウスSATOにて勤務しております。妊娠から出産、産後までトータルサポートのできる助産院では、日々多くのママたちからの母乳相談や育児相談を受けています。具体的に悩みを解決でき、ここにくると安心してもらえる、そんな助産師を目指しています。