出産後も仕事を続ける予定の妊婦さんや育休中のママは、「保活」について考えることもありますよね。今回は、そもそも保活とはどういったものなのか、いつから始めたらいいのか、保活をするときのポイントなどをご説明します。
保活とは?
保活とは、「子供を保育所(保育園)に入れるために保護者が行う活動」のことです。
出産後も仕事を続ける予定の妊婦さんや育休中のママがいる家庭では、ママ・パパの育休明けまでに子供の預け先を決めておかなくてはなりません。
しかし地域によっては、保育園入園を希望する家庭数に対して保育園の数が足りず、入園できない子供(待機児童)が発生することがあります。
そのため、希望する時期に保育園へ入園できるよう、情報収集などを行う保活が必要となってくるのです。保活をすれば必ず希望の園に入園できるとは限りませんが、入園できる可能性は高まりますよ。
保活はいつから始めたらいいの?
保活を始める時期は、ママ・パパがいつから仕事を再開するか、赤ちゃんが何月に生まれるかによって多少変わってきますが、0歳で保育園に入れることを考えている場合は、保活は妊娠中に始めるのがいいでしょう。
認可保育園の4月入園の申し込みは、前年の秋頃に行われることがほとんど。そのため、認可保育園に入園希望の場合は秋頃までに保活を終わらせておく必要があります。
春生まれで翌年4月入園を希望する場合は保活をする時間に多少余裕はありますが、夏移行だと申し込みまでにあまり時間がありません。11〜12月生まれの場合は、赤ちゃんが生まれる前に入園申し込みが始まることになります。
一口に保活といっても、想像している以上にやることがたくさんあります。出産後に保活を始めようとしても、赤ちゃんのお世話でなかなか思うように動けないこともあります。妊娠中に動ける時間があれば少しずつ始めておくのがおすすめです。
認可外保育園の場合は通年申し込みを受付けていることが多く、なかには見学会・説明会などに参加した先着順というケースもあるので、早めに情報収集しておくと安心ですよ。
認可保育園に4月入園する場合の保活スケジュール例
年月 | 保活内容 |
前年4〜5月頃 | 情報収集 |
前年6〜9月頃 | 候補の保育園を探す 見学・説明会への参加 |
前年10〜12月頃 | 希望の園を決めて入園申し込み |
1〜2月頃 | 内定通知 |
4月 | 入園 |
上記のスケジュールはあくまで一例です。年間を通して申し込みを受け付けている園では、この限りではありません。
1歳児クラスからの入園を考えている場合でも、余裕を持って保活を行っておくと安心ですね。
保活では何をしたらいいの?
保活で行うことは、大きく分けると「情報収集」「自分の状況を知る」「候補の園を探す」「園の見学・説明会への参加」、「希望の園を決めて入園申込み」の5つです。以下にそれぞれの項目別に、やるべきことやポイントをご紹介します。
情報収集
認可保育園を希望の場合は、市区町村の役所の保育課で入園案内や冊子を受け取ります。
役所や保育園のウェブサイトにも基本的な情報は載っていますが、年度によって制度や条件が違うので、まずは役所に行きましょう。入園申込書の書き方や提出方法、待機児童の状況についても詳しく教えてくれますよ。
認可外保育園の場合は、園ごとに資料を配布していたり、園の公式ウェブサイトに必要な情報が記載されていたりするのでチェックしておきましょう。
また、申し込み時期は認可とは異なるので注意してください。先述のように、見学会や説明会に参加した順に申し込みする場合もあるので、早めに情報収集しておくと安心です。
自分の状況を知る
認可保育園の入園の選考は、市区町村の役所の保育課が行います。選考の目安にするのが家庭ごとの点数です。そのため、自分やパートナーの就労・家庭状況ではどのくらいの点数になるのかを把握しておくことが大切です。
点数は、「両親はフルタイムで働いているか」「勤続年数はどれくらいか」「同居家族はいるか」といった保育の必要性に応じた観点から加点・減点されます。申込者が定員を上回った場合は点数が高い家庭の子供から入園できるというシステムです。
役所の保育課に行って現在の状況を伝えると、大まかに点数が多めなのか少なめなのか教えてもらえることもありますよ。
候補の園を探す
役所でもらった案内や情報をもとに、候補の園を探していきます。
認可保育園の申し込みでは希望する保育園名をいくつも書くことができるので、多めに候補をあげておくといいでしょう。待機児童が多い地域では、認可保育園だけでなく認可外保育園も候補に入れておくといいですね。
また、0歳から預ける場合は生後何ヶ月から預けられるかは園によって違うので、事前に確認しておきましょう。
見学会・説明会への参加
候補にあげた保育園で見学会や説明会を実施している場合は、ぜひ参加しましょう。その際、自宅からの通園ルートや所要時間、園から職場までの所要時間、園の施設、先生や園児の様子、周辺の雰囲気といった点をチェックすることが大切です。
認可外保育園の場合は、見学会や説明会に参加していることが入園申込みの条件に含まれていることがあるので必ず確認しておきましょう。
希望の園を決めて入園申込みの手続き
希望の園をいくつか決めたら申し込み手続きをしましょう。
認可の場合は役所指定の申込用紙に記載して役所に提出します。申し込み時には、家族の就労状況や入園希望の園などを記入した申請書、勤務先からの勤務(予定)証明書などの書類が必要になるので、早めに準備をして記入漏れがないかをしっかり確認してください。
認可外の場合は、保育園に申請書を提出するケースがほとんどです。園の指定用紙に記入し、必要書類とともに指定日に提出しましょう。
保活を成功させるためのポイントとは?
少しでもスムーズに子供を保育園に預けられるように、以下のポイントを押さえて保活をすることが大切です。
役所や先輩ママから過去の実績や最新情報を聞く
役所の保育課では点数のことだけでなく、前年度の入園実績や今後新設される保育園の情報などを教えてくれることがあります。
新しい情報を得ることで保活の幅が広がるため、保活中にできる限りの情報を収集しましょう。
保育課の担当者だけでなく、近所や職場で子供を保育園に通わせているママがいたら、その人たちに保活の体験談を聞くのもいいですね。
家や駅から遠くの園や認可外も候補に入れる
保育園は毎日通う場所なので家や最寄り駅から近い場所が便利ですが、そういった園は倍率が高く入園するのが難しいこともあります。
競争の激しい地域では、範囲を広げて考えることもポイントです。家や駅から少し遠くの園も候補に入れると、入園できる確率が高まるかもしれません。
また、認可保育園は基本的には住んでいる地域内の園にしか申し込むことができませんが、認可外保育園は住んでいる場所に関係なく申し込みができます。
近所の認可保育園に空きが出るまで職場近くの認可外保育園に通わせる方法もありますよ。
ただし、家や駅から離れていたり、小さい子供を連れて通勤電車で毎日通ったりするのは大変なことなので、家族ともよく話し合って決めるようにしましょう。
保活は余裕もって行うと安心
「保育園に入るために、こんなことまでしなくてはいけないの」と思うかもしれませんが、安心して子供を預けるために、コツコツと保活を行っていくことが大切です。
今回ご紹介した保活のポイントを参考にしながら、できることから少しずつ始めて、希望の保育園に入園できるといいですね。