【赤ちゃんのうんち】正常な状態の色や状態は?病院に行く目安などまとめ

赤ちゃんのうんちは、回数、色、状態、においなど、大人のものと異なります。月齢によっても変化するので、初めて子育てをするママやパパは戸惑うことも多いですよね。

そこで今回は、赤ちゃんのうんちの回数や色などについて、月齢別にご紹介します。

新生児~生後1ヶ月頃の赤ちゃんのうんちは?

母乳やミルクを飲んでいる新生児期のうんちは以下のようになります。

うんちの回数

1日2~3回が目安です。ただし個人差があるので、1日1回出ていれば良いとされています(※1)。

赤ちゃんによっては10回以上することもありますが、赤ちゃんが元気であれば回数が多いからといって心配する必要はありません。

こまめにおむつをチェックして清潔な状態にしてあげましょう。

うんちの色や状態

生まれて間もないうちに出る真っ黒なうんちは「胎便」といい、胎内にいた頃に赤ちゃんが飲み込んだ羊水などが元となっていて、問題のないうんちです。

基本的な新生児〜生後1ヶ月頃の赤ちゃんのうんちは黄色や緑色で、水っぽい状態です。下痢のように見えますが、生後1ヶ月の赤ちゃんにとっては正常なので安心してくださいね。

固形物を摂取していないため、ほんのり酸っぱいにおいがすることもあります。

生後2・3・4ヶ月頃の赤ちゃんのうんちは?

生後2ヶ月を過ぎると、うんちにも個人差が出始めます。他の子と比べるのではなく、日頃からうんちの状態を観察して、いつもとの違いを見極めてくださいね。

うんちの回数

1日2〜3回ほどが目安ですが、個人差が大きいので、1日4回以上する赤ちゃんもいれば、丸1日うんちが出ない赤ちゃんもいます。回数が多い分にはそれほど問題はありませんし、数日おきでもうんちがスルっと出ているようであれば体質によるものな可能性が高いです。

うんちの色や状態

色や状態は生後1ヶ月頃と同じで、水っぽく、黄色や緑色です。うんちのなかに鼻水のようなネバネバしたものや白いつぶつぶが混ざることがあります。

ネバネバしたものは腸の粘膜、白いつぶつぶは消化しきれなかった母乳やミルクの脂肪分なので、特に問題はありません。

生後5・6ヶ月頃の赤ちゃんのうんちは?

生後5~6ヶ月になって離乳食が始まると、母乳やミルクだけを飲んでいたときと変わり、少しずつ大人のうんちに近づきます。

うんちの回数

生後2~4ヶ月頃と同じで、1日2〜3回ほど出ます(※1)。離乳食の消化の状態によっては便秘になりやすい子もいるので、毎日ちゃんとうんちが出ているか注意してくださいね。

うんちの色や状態

離乳食のような固形物を食べると、今までの酸っぱいにおいから大人のものと同じようなにおいに変わっていきます。色はこれまでの黄色や緑色から、少しずつ茶色へと変化します。

離乳食で摂取したものがそのままうんちのなかに混ざることや、ホウレンソウやニンジンなど色が強い野菜を食べたときにうんちの色として現れることがあります。

せっかく食べたのに消化していないの?と不安になるかもしれませんが、栄養自体は体に取り込まれているので安心してくださいね。

生後7〜12ヶ月の頃の赤ちゃんのうんちは?

生後7ヶ月を過ぎて離乳食が進むと、大人とほぼ同じ「硬くて臭いうんち」になります。

うんちの回数

離乳食の回数が増え、腸内環境も整うため、1日に2回程度に落ち着きます(※1)。食物繊維の多いものを食べるとお通じがよくなるなど、大人と同じような効果も出てきます。

うんちの色や状態

大人と同じ、固くて茶色い、臭いうんちへと変わります。離乳食以外に、母乳やミルクをよく飲んでいれば、少しゆるめで酸っぱいにおいが残るときもあります。

赤ちゃんのうんちで病院に行くべき目安は?

月齢別の赤ちゃんの正常なうんちに対して、以下のような症状があるときには、小児科を受診するようにしましょう。

● クリーム色や灰白色など白っぽい色のうんち
● 赤色の粘液状のねばねばや黒色のうんち
● 1週間以上水っぽいうんちが続いている
● 腐敗臭や吐き気を感じる異臭がする
● うんちの回数が増え、ぐったりしている
● 体重が順調に増えていない
● 嘔吐や不機嫌を伴っている

うんちが出た時間やその前に飲んだり食べたりしたものをメモしておいたり、うんちを写真に撮っておいたりすると、小児科を受診するときに診察の判断材料になります。

オムツを捨てずにとっておき、病院に持っていくという方法もありますよ。

赤ちゃんのうんちが出ないときは?便秘なの?

赤ちゃんのうんちの回数が多いことも気になりますが、逆に何日も出ないと大丈夫か心配になりますよね。基本的に食欲もあり機嫌もいいのであれば、2〜3日に1回のペースでの排便でも問題はありません。

ただし、以下のような症状がある場合は受診しましょう。

● 便秘で不機嫌
● 食欲がない
● 肛門が切れて出血している など

家庭でできる便秘解消法としては、綿棒を使って浣腸をしてあげるのがおすすめです。やり方は、以下の記事を参考にしてくださいね。

新生児・赤ちゃんのうんちの状態はそれぞれ

大人でも便秘体質の人もいれば、毎日快便の人もいるのと同じで、赤ちゃんのうんちも個人差が大きいものです。

日頃からおむつ替えのたびに赤ちゃんのうんちをしっかり観察して、その時期にあった正常なうんちを理解しておいてくださいね。

監修医師:小児科 武井 智昭

日本小児科学会専門医 武井 智昭先生
日本小児科学会専門医。2002年、慶応義塾大学医学部卒。神奈川県内の病院・クリニックで小児科医としての経験を積み、現在は神奈川県大和市の高座渋谷つばさクリニックに院長として勤務。内科・小児科・アレルギー科を担当しています。感染症・アレルギー疾患、呼吸器疾患、予防医学などを得意とし、0歳から100歳まで「1世紀を診療する医師」として診療を行っています。


【参考文献】
※1 日本小児栄養消化器肝臓学会「小児慢性機能性 便秘症 診療ガイドライン」

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