妊娠がわかると赤ちゃんが無事に成長できているのか心配になりますよね。妊娠6週目頃になると、心拍確認はいつ頃できるのか気になる方も多いのではないでしょうか。
そこで今回は、妊娠6週目までに心拍が確認できる確率や、心拍が確認できなかった場合の原因について説明します。
妊娠6週目までに心拍が確認できる確率は?
妊娠週数が正しければ、経膣超音波検査(エコー検査)での診断の場合は妊娠6週まで(経腹超音波検査の場合は妊娠8週まで)にほぼ全例、つまり100%の確率で赤ちゃんの心拍確認ができるとされています(※1)。
しかし、医師から最初に伝えられるのは、最終月経開始日を妊娠0日目として計算した妊娠週数なので、排卵日が遅れた場合などは想定より妊娠週数より進んでいないことがあります。
もし健診で心拍が確認できなくても、数日から1週間後にまた受診するようにといわれ、再検査となるのが一般的です。
妊娠6週目までに心拍が確認できないこともある?
妊娠週数が想定より進んでいない人のなかには、妊娠6週目以降に心拍が確認できることもあります。
しかし、妊娠7週以降の検査でも心拍が確認できない場合は、赤ちゃんがうまく成長できずに流産してしまった可能性が考えられます。
また、心拍確認後も流産の危険がまったくないわけではありません。心拍確認後に流産が起きる割合は、全流産のうち16〜36%ほどあるといわれています(※1)。
妊娠12週未満に起こる早期流産は胎児の染色体異常が原因であることがほとんどです(※2)。
妊婦さんが仕事や運動などをしたことが原因で起こることはほぼないため、この時期の流産を予防するのは難しいです(※2)。過度に心配しすぎず、リラックスして過ごしてくださいね。
妊娠6週目に心拍が確認できたら何をする?
赤ちゃんの心拍が確認できたあとは、以下のようなことをしておくといいですよ。
産院を探す
ほとんどの産婦人科では、出産予定日が確定した時点で分娩予約ができます。
産婦人科といっても、総合病院の産婦人科、大学病院の産婦人科、産婦人科専門の個人病院やクリニックなどの種類があります。
パートナーや家族と相談しながら、自分の希望する出産に合った産婦人科を見つけられるといいですね。
母子手帳をもらいに行く
母子手帳は、自宅のある自治体に「妊娠届出書」を提出して受け取ります。
妊娠届出書は自治体の窓口にあるか産婦人科でもらえます。マイナポータルを利用して、オンラインで届出を申請できるところもあります。
自治体によっては、母子手帳を発行してくれる曜日や時間が決まっていることもあるので、事前にホームページなどで確認してみてくださいね。
監修医師:産婦人科医 間瀬徳光
2005年 山梨医科大学(現 山梨大学)医学部卒。板橋中央総合病院、沖縄県立中部病院などを経て、現在は医療法人工藤医院院長。産婦人科専門医、周産期専門医として、産科・婦人科のいずれも幅広く診療を行っている。IBCLC(国際認定ラクテーション・コンサルタント)として、母乳育児のサポートにも力を注いでいる。
※1 日本産婦人科科学会雑誌第59巻第6号「妊娠初期の超音波診断」
※2 日本産科婦人科学会 「流産・切迫流産」