エバーセンス代表の牧野です。
今日はエバーセンスの3歳の誕生日。
2013年1月23日、隅田川沿いにあるマンションの一室からスタートして3年が経ちました。
創業期の初心と大切なことを忘れないために、書き残しておきます。
サービスは成長軌道に乗り、ユーザーから高い評価をいただいて、収益にもつながりました。
その結果、第3期を黒字で終え、ボーナスを支給でき、税金も納め、もしものときに備えてキャッシュを蓄えられました。
この4月にはシンガポールからユンちゃん、オーストラリアからアリスさんの2人の女性がジョインして海外向けサービスを開発予定。
他にも新しいサービスをいろいろと企画・開発しています。
そして何よりも、最高の仲間たちに囲まれて、サービス作りに集中できる日々に、幸せを感じています。
ここまで、僕を信じて一緒に走ってくれたみんなに、本当に感謝しています。
ありがとう。
会社が潰れると思ったことは一度もない。
ただ、一筋の光も見えない暗闇を走った創業からの1年8ヶ月は、正直、辛いことしかなかった。
地獄は、最初のサービス「PIBO(電子絵本の読み放題)」をリリースした2013年9月から始まりました。
「PIBOが伸びない」
目標(今思うと希望的観測…)の100分の1程度しか達成しない。
絵本の作品数を増やす、決済方法を増やす、他サービスと提携するなど、色んなことを試しましたが、全部、失敗しました。
キャッシュは減るばかり。
そして、2014年の5月以降、さらに地獄へ。
創業直後から一緒にやっていた二人の取締役が同時期に辞める。
その後すぐ、社員も一人辞める。
プライベートでは離婚。
何もかもがうまくいかなくて、この時期の記憶はほとんどない。
色々な人を失って、2014年8月時点で、僕以外の仲間は4人。
ただ、ボロボロの状態だったけど、この4人がいてくれたおかげで、今のエバーセンスは存在している。
デザイナーのポップは、何も言わずに信じてくれて、黙々とデザインをする。
編集の清水は、「牧野さんなら大丈夫っすよ」と励ましてくれて、ひたすらにワインを飲むか、編集をする。
エンジニアの西山さんは、黙々と開発をする。「信じてますよ」って目をして。
元エンジニアで現編集の前澤は、ペットみたいな存在で、ただひたすらに明るかった。
本当に明るくて、この真っ暗闇の中で、よくそんなに元気でいられるなってくらいに。
起業した人や創業期を経験した人は、光が見えないことの不安や苦しみが、どれだけ辛いことかわかると思うけど、本当に尋常ではない。
あんなに過酷な環境だったのに、誰も不安や不満を口にせず(きっと、胸にはあったと思う…)、仕事に集中していた。
1人だったら、間違いなく諦めていたと思う。
ありがとう。
残ってくれた4人は、「良い仲間と、良いサービスを作ろう。そして、良い会社をつくろう。」という、シンプルだけど大切な価値観が一致していた。
このときから、「この価値観が合うことが大切だ」と思えて、これ以降の採用基準には一切ブレが生じなくなったし、エバーセンスのカルチャーの基礎になっている。
そして、不思議なことだけど、僕含めて5人になってから、爆発的にこそだてハックが伸び始めた(こそだてハックは14年4月から始めたメディア)。
PIBOの数多くの失敗から学んだことを活かしながら、トライ&エラーを高速で繰り返して、集中して仕事をしまくったこともあるけど、人が減ってサービスが成長することがあるんだなぁと学んだ。
サービスが成長して光が見えてきたとき、会社に命が宿り始めたなぁと思った。
その後、14年10月にちえちゃん、15年1月にまきこさん、3月にえがちゃんとけーた、6月にまいちゃん、8月にかわむ、12月にゆうこちゃんときむ、16年1月にたっしー、宮川、いひろがジョイン。
PIBO、ninaru、hortiなど、色んなサービスが成長できていて、冒頭のような状況に。
そして、仲間が増えるごとに光の強さは増して、どの方向に走って行けばいいのか明確になった。
この仲間のうち誰一人欠けても、今日まで、日々成長を続けてこられなかったと思う。
みんな個性が強くて、出身も、性別も、環境も、学歴(今気づいたけど、見事に全員違う…)も、家族構成も、(もうすぐ国籍も)バラバラ。
だけど、ただ一つ共通しているのが、エバーセンスの仲間とカルチャーが大好きで、「良いサービスを作ろう」って、ただひたすらモノ作りに集中しているところ。
これからジョインしてくれる仲間も、多様であればあるほど面白いなぁと思うけど、この価値観だけは一致していてほしい。
会社は、親子とは違って切っても切れない関係じゃないから、今いる仲間がいつまでエバーセンスにいてくれるかわからない。
でも、いつまでも一緒に良いサービスを作りたいし、たとえエバーセンスを卒業するとしても、笑顔で送り出したい。
寂しいけど。
これからも、大好きな仲間と一緒に良いサービスを作って、世界中のユーザーに届けていきます。
第4期、ドライブかけていこう。